消防・防災情報
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災害時統一SSID「00000JAPAN」の使い方を解説!
はじめに
災害時は、大勢の方が家族の安否確認や災害情報を収集で一斉にインターネットを利用するため、インターネットや電話が繋がりにくくなりがちです。
そんなとき、通信手段の確保として利用できるのが、災害統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」です。
今回は、00000JAPANについて詳しく解説していきます。
「00000JAPAN」とは?
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」とは、災害時に使用できる公衆無線LAN(統一SSID)のことです。
東日本大震災の時に、通信インフラでもっとも影響が大きかったのは携帯電話の通信障害でした。通信量は通常の60倍、通信制限は最大で9割に上りました。
こういった事態を打開し、国民の防災、安全確認や各自の情報収集、また、訪日外国人旅行者の利便性と安全性の確保のため整備されたのが、災害統一SSIDです。
災害が起こると通常72時間以内に利用できるようになります。
初めて提供されたのは、平成28年(2016年)4月に起こった熊本地震で、世界初の試みとして注目を集めました。
大手携帯キャリアのみならず、多くの通信会社の協力を得て運用されることとなっています。
00000JAPANの使い方
00000JAPANは、災害時のみ使用可能になるSSIDですので、普段は見ることはありません。
もし被災した場合、使い方がわからない、あっているのか不安ということもあるかと思いますので、ここでは00000JAPANの利用方法についてご紹介します。
00000JAPANの利用方法
災害時にWi-Fi接続画面を開くと、一番上に「00000JAPAN」が来るようになっています。
この「00000JAPAN」をタップするだけで接続でき、利用可能となります。
ところで、00000JAPANは、被災地域以外でも接続可能となっていることがあります。
しかし、あまりに大勢の人が一斉に使うと、Wi-Fiそのものに接続ができなくなったり、通信速度が遅くなることもあります。
あくまで災害用ですので、被災していない方は被災者のために使わないようにしましょう。
「災害モード」の利用方法
各キャリアや自治体の提供しているフリーWi-Fiでは、「災害モード」に切り替わるものがあります。
災害時と平時でSSID名は変わりませんが、アドレス等を入力する利用登録が不要になるため、すぐに接続することが可能です。
利用方法は、SSIDを選択し、利用規約を確認して「利用する」をタップすると接続されます。
00000JAPANとは違い、災害時に一番上に表示されるわけではありませんので、利用できるものを自分で選択する必要があります。
どれがいいのか迷う場合は、各キャリアのステッカー等が貼られていないか探してみてください。SSIDを選ぶ一つの参考になるかと思います。
00000JAPANを使用する際の注意点
00000JAPANを利用する際に気を付けておきたいポイントを3つご紹介します。
今後利用することがあればぜひ参考にしてみてください。
セキュリティを確認する
公衆無線LANは誰でも利用ができる反面、情報が抜かれるといったリスクもあります。
そのため、以下の2点に気を付けて利用するようにしましょう。
1.閲覧するサイトは暗号化されたサイトに限定する
2.住所や名前、クレジットカード番号などの個人情報は入力しない
閲覧するサイトが暗号化されているかどうかは、アドレスが「https」で始まっているか、鍵マークが付いているかで確認することができます。
また、暗号化されてないサイトの場合は「!」マークが付いていたり、接続前に警告画面が出たりします。
仮想の専用回線を介してインターネットに接続するVPN(Vertual Private Network)通信を利用するのも一つの方法です。
しっかり確認して、安全にサイトを閲覧しましょう。
偽物に気を付ける
災害時に00000JAPANの偽物が出るのではないかという懸念もあります。
災害時に提供される00000JAPANは一番上に来るように設定されているので、基本的には一番上にある00000JAPANを選択すれば問題ないでしょう。
しかし、それ以外のWi-Fiを利用する場合は、暗号化されたものか、鍵マークが付いたものかなどを確認するようにしましょう。
通信はこまめに切断する
少々めんどくさいかもしれませんが、通信はこまめに切断することをおすすめします。
これは、より多くの人が通信できるようにするためと、セキュリティ対策のためです。
非常時だからこそ、譲り合いの気持ちを大切に。また、個人情報を守るためにも接続しっぱなしは避けましょう。
その他の災害ダイアル
00000JAPAN以外にも、災害時に利用可能なサービスはいくつかあります。
・災害用伝言ダイアル「171」
・携帯キャリア各社の災害用伝言板サービス
・災害ブロードバンド伝言板「web171」
これらは安否確認用ですが、もしもの場合、利用することも考えて一度体験利用をしておくのもいいと思います。/
NTT東日本では、毎月1日と15日、正月三が日、防災週間(8/30~9/5)、防災とボランティア週間(1/15~1/21)に体験利用サービスを提供しています。
まとめ
今回は、00000JAPANについて解説しましたが、いかがでしたか?
災害時は、普段と違うからこそ、いろんなストレスや不安感も強くなるでしょう。使い方や注意点を知っておくだけで、少しは安心できるのではないかと思います。
被害状況や支援情報などが知れるだけでも、被災者の気持ちは大きく変わります。
もしもの時の備えに、00000JAPANについて少しでも知ってもらえたらと思います。
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