消防・防災情報
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阪神・淡路大震災から学ぶこと
はじめに
1995年1月17日の阪神・淡路大震災から、日本人の防災に対する取り組み、意識改革はどんどん進んでいます。
法整備や各家庭での備蓄の準備、企業のBCP対策などが最もたるものですね。
今回は、阪神・淡路大震災から学ぶことについてご紹介していきます。
自助・共助の在り方
阪神・淡路大震災では、自力脱出や家族による救助(自助)や友人、近隣住民などによる救助(共助)で救出された人は97.5%にも上ります。
消防・警察・自衛隊などによる救助が1.7%ですので、災害規模が大きいほど自助・共助の重要性が大きくなります。
どれだけ備えておけるかがカギとなる中で、今後どう備えていくべきか考えていきましょう。
備蓄を充実させる
阪神・淡路大震災以降、非常持ち出し袋や非常用備蓄食料などの市販が進み、今では災害用の物品が手に入りやすくなってきました。
100円均一でも手に入るので、そういったものを活用し備蓄を充実させておきましょう。
企業では、社員が3日間過ごせるだけの水、食料、毛布等の備蓄が推奨されています。
それ以外に、個人でも自分のデスクにアメ・ようかん・水・アルミブランケットなどを置いておくのもいいと思います。
自主防災組織を活用する
阪神・淡路大震災で、住民が速やかに救助活動に入れたのは、近隣住民の家族構成や持病(足が悪いなど)を知っていたことも大きな要素だと思います。
しかし、現在の情勢を考えると、都市部では親しく近所付き合いをすることも減少し、30年前のような共助は望めないかもしれません。
プライバシーに踏み込みすぎるのも気が引けるという理由でなかなか親しく付き合うことも少ないかもしれませんが、そういう場合に活用していきたいのが自主防災組織です。
こういった地域の集まりを利用し、人のつながりを作って行くことが今後は重要になってくると思います。
仕事の都合で自主防災組織の集まりに参加するのが難しいという人も、そういうものがあるという意識を持つこと、一度どんなものか調べてみるだけでも気持ちとして変化はあると思いますので、ぜひ一度考えてみてください。
自主防災組織と企業の取り組み
自主防災組織は、町内会、自治会、婦人会などの地域住民が自主的に作る防災組織で、防災教育の他、火災予防運動や災害時の避難所の運営や支援が主な役割となっています。
災害時の一番大きな共助となる部分でもあるので、しっかりした組織づくりが望まれる部分です。
地域として、そして企業としてどう関わっていくべきか、時代に合った取り組みをしていきましょう。
若い世代の育成
阪神・淡路大震災から重視されてきた自主防災組織ですが、その高齢化も問題点として見え始めてきました。
防災意識が高いと言われる30~40代は仕事も忙しい年齢ですので、どうしても自主防災組織の集まりや訓練への参加は忌避されがちです。
いかに参加者の負担を少なくし、効果的な防災活動をしていくかがカギになってくるでしょう。
最近では、防災アプリやSNSなども普及してきましたが、そういったICTの活用も一つです。
また、10代の若い世代にも防災に興味を持ってもらうこと、訓練に参加して地域の一人として自分にもできることがあると実感してもらうことも重要でしょう。
学校での公演や地域のイベントを活用し、自主防災組織へ興味を持ってもらうこと、さらに防災活動に参加する機会を増やすことで、若い世代に積極的に自主防災組織の取り組みを知り参加してもらうよう働きかけが必要です。
企業としての取り組み
防災対策に力を入れている企業も多いと思います。そして、社員に対する防災教育は、自主防災組織の強化にもつながると筆者は考えています。
災害時、強いリーダーシップを発揮する人物がいることで、救助活動・支援活動は驚くほど円滑に進みます。
勤務時間中に被災したときはもちろん、勤務時間外でも防災教育で培われた知識は必ず役に立つでしょう。
自主防災組織への参加が難しいと感じる若い世代に、防災に対して意識を向けてもらえるかが今後の課題です。
災害に対する備え
企業の防災対策で重視されるのは、実際に被災したときにどう動くか、安否確認をどう行うかという点ではないでしょうか。
被災後の行動指針があるだけで、業務の再開までスムーズに道筋を立てることができます。
また、社員やその家族の安否確認がスムーズにできれば、いつぐらいにどれだけの人材が集まるかが大まかにわかるので、不足している部署への応援やフォローもしやすくなります。
物的備えも大切ですが、人的備えも軽視せず、導入できる部分から随時導入していくことも大切です。
まとめ
今回は、阪神・淡路大震災から学ぶことをご紹介しました。
地震大国の日本において、防災対策というのはいつも心に留めておくべきことでしょう。
長い年月とともに忘れられていくことでもありますが、1月17日は阪神・淡路大震災があったことを思い出し、今一度防災対策について考えてみてほしいと思います。
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