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運転中に地震があった場合の対処法は?

運転中に地震があった場合の対処法は?

はじめに

2024年の元日に起こった能登半島地震や、4月の台湾東部地震は、映像なども広く拡散され、車のドライブレコーダーで撮影されたものも多くありました。
激しく揺れる車と周囲の建物の映像を見て、地震対策への意識を強くした方も多かったことでしょう。
あなたが同じような状況に陥った場合、正しく対応することができるでしょうか?
今回は、車の運転中に地震が起こった場合の対処法について解説します。

運転中に地震!そのときすべきこと5つ

運転中に地震があった場合の対応は、国家公安委員会が作成する「交通の方法に関する教則」の第10章第3節によって定められています。
運転中に地震が発生した場合の対応を詳しく解説していきます。

安全に道路の左側に停車する

揺れを感じたら、まずは安全に停車しましょう。
ハザードランプと点灯させながらゆっくり減速し、道路の左側に車を寄せ、停車します。
これは、高速道路を走行中でも同じです。高速道路の場合、前後の車間距離や走る車線にも注意を払う必要があるため、より慎重に停車するよう心掛けましょう。
余震で車が動くことも考慮し、前後の車との距離は広めに取っておきます。
近くに塀やビル、山肌など、倒壊する危険性がある場所は避けて停車するのが理想です。
トンネルや橋を走行中だった場合、短時間で渡りきれそうなら減速した状態で通過した方が安全といえますが、揺れが大きく走行が困難な場合は上記のように安全に停車しましょう。

カーラジオ等で情報収集をする

停車したら、揺れが収まるまでは車内で待機し、ラジオ・インターネット・防災アプリなどで情報収集をします。
地震の規模や震源地、津波情報、道路情報など、車を置いて避難すべきかこのまま車で走行できるかを確認してください。

運転を継続する場合は、十分注意して運転する

津波避難情報や道路情報などを踏まえ、大丈夫そうだと判断できる場合は、そのまま運転しても構いません。
ただし、情報がないだけで道路の損壊や信号機の停止・倒壊、障害物がある可能性もあるため、速度は落として注意しながら運転しましょう。
地震の規模が大きく、情報がはっきりしない場合は、運転して帰宅するのは避けた方が無難ですが、それも現在地や周囲の状況を踏まえ判断する必要があります。

車を置いて避難する場合は、できるだけ道路の外に移動させておく

運転して帰宅するのは困難と判断した場合、避難者や緊急車両の走行の妨げにならないように、車はできるだけ道路の外に移動させましょう。
道路脇に空き地や駐車場がある場合はそちらに、ない場合は避難者や災害対応の妨げにならない場所を選びましょう。

エンジンは止めキーを付けたままドアロックしない

車を置いて避難する場合、窓を閉めてエンジンを止め、ドアはロックはせずに開けたままにしましょう。
車のキーは付けたままか、運転席のシートやダッシュボードなどわかりやすい場所に置いておきます。
これは、緊急車両通行時に車両を移動させる必要があった場合に備えてです。ドアをロックされると、移動させるために窓を破壊したり、重機で移動させる可能性もあるため、なるべく綺麗な状態で車を回収できるよう、ドアのロックはしないでおきましょう。

車を置いて避難するときのチェック事項

車内で待機している間に、徒歩で避難する場合に備えた準備をしておくとより安全に避難行動を開始できるかと思います。
徒歩での避難を選択した場合のチェック事項を解説していきます。

服装

天候や気温に合わせて、上着や日除けなどを準備しておきましょう。
徒歩での避難は運動靴がベストですので、車内の防災セットに運動靴と靴下を入れておくことをおすすめします。

貴重品を持ち出す準備

貴重品は忘れず持ち出すようにしましょう。
もちろん、命の危険がある場合はこの限りではありませんが、可能であれば車検証を忘れずに。盗難や損害にあった場合の手続きがスムーズになります。
車検証を忘れそうなら、家にコピーを置いておくかスマホで撮影しておきましょう。

車内に残す連絡先カードの準備

車検証を持ち出すと車の持ち主が現場で確認できなくなるため、所有者がわかるように連絡先や氏名を記載したカードを作っておきましょう。
車のキー同様、わかりやすい場所に置いておきます。

車を停めた場所の記録を取る

地震発生後、被害が甚大でなければ自分で車を取りに行くことになりますので、どこら辺に車を置いたか場所を記録しておきましょう。

まとめ

今回は、運転中に地震が起こった場合の対処法について解説しました。
運転中に大きな地震が起こると、とっさにブレーキを踏んでしまいがちですが、慌てずにゆっくりスピードを落とすことを心掛けましょう。
また、車を置いて避難する場合は、車検証などの貴重品を忘れずに。
車内にも、もしもの時の備えとして連絡先カードや持ち出しリストなどを準備しておくと安心です。

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