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「火山防災の日」制定!火山の魅力・恩恵を知り災害に備えよう!

「火山防災の日」制定!火山の魅力・恩恵を知り災害に備えよう!

はじめに

2024年8月26日に「火山防災の日」が制定されました。
1909年(明治44年)浅間山に日本初の火山観測所が設置されたことに由来した火山防災の日は、国民の間に広く活動火山対策についての関心と理解を深めるため、防災訓練やその他イベント等の実施に努めることとされています。
今回は、火山防災の日について詳しく解説していきます。

火山防災の日とは?

日本には111の活動火山があり、1909年(明治44年)に日本初の火山観測所が浅間山に設置されてから気象庁が日々観測、火山活動等による被害の軽減のため、データを解析、周知しています。
火山大国の日本だからこそ、火山のことを知っておく必要があるのです。
その機会を持つきっかけとして、火山防災の日が制定されたという背景もあります。

活動火山対策特別措置法改正の背景

2021年に、富士山の火口の範囲拡大が想定されることから、ハザードマップが17年ぶりに改訂されたり、桜島の大規模噴火の可能性が指摘されたりするなど、日本全国で火山活動が活発化した際の備えが急務となりました。
噴火災害が発生する前の予防的な観点から、活動火山対策のさらなる強化を図り、住民、登山者等の生命及び身体の安全を確保することを目的としています。

活動火山対策特別措置法の改正内容

規定に合致する施設に対して火山災害に対する避難確保計画の作成が義務付けられているものの、ノウハウ不足、計画の作成自体が施設によって負担となっていることなど、十分とは言い難いのが現状です。
今回の改正で、市町村長による避難確保計画作成の援助、火山防災協議会による市町村長のサポートなどが規定され、速やかな計画作成を進めています。

その他、登山届等の提出に関する規定、火山噴火時の情報伝達関連の規定が追加。火山調査研究推進本部の設置や火山現象に専門的な知識又は技術を有する人材の育成及び継続的な確保等に関する規定が新設されました。

特に、登山届に関しては、山岳遭難の防止や遭難事故等の発生時、円滑な救助活動等を図るために現在も提出が努力義務とされていますが、提出が十分とは言い難い現状があります。
この登山届の提出方法を、従来の登山ポストへの投函の他に、オンラインでの提出や管轄の警察署の地域課への郵送、FAX、メールといった手段が拡充されています。

オンライン提出なら、ルート等も地図にポイントを打つだけで、わざわざ地図の印刷が不要になり記入漏れも防げますので、登山をする際にはぜひ活用していきましょう。

火山防災の日に再確認したいこと

火山防災の日が制定され、火山に関して考える機会があるということは、それだけ火山災害に対する警戒度が上がっているということでもあります。
火山防災の日に合わせて再確認しておきたいポイントを解説します。

身近にある活火山について知る

居住地域、または訪れる周辺に活動火山があるかどうかを確認しておきましょう。
特に、気象庁が常時観測している50の活動火山については、過去の噴火記録や発生した災害などを把握しておき、どういった備えをしておくべきか考えておくことも重要です。

火山ハザードマップを確認する

各自治体で火山災害用のハザードマップが作成されており、地震や津波のハザードマップ同様、想定される被害範囲がわかりやすく表示されています。
富士山のハザードマップでいうと、溶岩流の到達時間は噴火する可能性がある範囲から最も近い場所で2時間以内、最長で57日間(約2ヶ月)との予測が立てられています。
火山災害は、噴火時期や規模、被害範囲を予測することが難しく、地震や津波のように緊急速報などもありません。また、発見されていなかった火口からの噴火の可能性も否定できません。
どのような危険があるのかを把握し、避難場所や避難経路を複数選定しておきましょう。

非常持ち出し袋の確認

非常持ち出し袋の再確認をしておきましょう。火山災害は降灰も予測されますので、気密性の高いマスクも準備しておけると安心です。
常に使用するものではないため、常備薬や食品の期限切れもあるかと思います。定期的に確認するのが理想ですが、非常持ち出し袋に使用期限などを書いたタグを付け、一目でわかるようにしておくのもおすすめです。

まとめ

今回は、新しく制定された火山防災の日について解説しましたが、いかがでしたか?
居住地域に活動火山がある場合は、より一層火山災害に対する警戒と備えを。活動火山が身近にない方は、自分が訪れる場所の周辺の活動火山の有無や、それに伴う備えなどを確認しておきましょう。
いつ起こるかわからない自然災害だからこそ、日頃の備えが大切です。
火山防災の日に合わせ、今一度火山について考えてみてください。

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