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液状化現象が起こった場合の避難方法とは?液状化の3つの条件も解説!

液状化現象が起こった場合の避難方法とは?液状化の3つの条件も解説!

はじめに

地震による液状化現象は、1858年の飛越地震ですでに確認されていました。

本格的な研究が始まったのは1964年の新潟地震、広く一般に知られるようになったのは1995年の阪神淡路大震災からです。

液状化現象のメカニズムはほぼ解明されましたが、対策は万全であるとは言えません。

今回は、液状化現象が起こった場合の避難方法や、液状化現象が起こる3つの条件について解説します。

液状化現象が起こる3つの条件

ただ地震がおこると液状化現象が起こるというわけではなく、いくつかの条件があります。

ここでは、液状化現象が起こる3つの条件について詳しく解説していきます。

ゆるく堆積した砂の地盤

液状化現象が起きやすい条件の一つは、ゆるく堆積した砂の地盤であることです。

中粒砂(0.5mm0.25nn)の砂地盤は、揺れによって粒子が動き、液状化現象が起きやすくなることがわかっています。

こうした中粒砂が緩く堆積した地盤は、揺れによって砂同士の摩擦が減り、液状化現象を引き起こします。

逆に粘土質の地盤は粒子が細かく密になるため、液状化現象は起こりづらいとされています。

地下水位が10m以内または液状化しやすい地層が地表から5m以内にある

次に、地下水位が地表から10m以内または液状化しやすい地層が地表から5m以内にある場合です。

表面がしっかりした地盤であっても、その下に地下水があったり、液状化しやすい地盤である場合は、液状化のリスクが高いといえます。

液状化しやすい層が、地表から5m以内にある場合、建物が傾いたり地下埋設物が浮いてくるなどの被害も考えられるでしょう。

震度5以上の揺れ

一般的に、震度5以上の揺れで、液状化現象が発生しやすいといわれています。

また、揺れる時間が長いほど、被害が大きくなる傾向にあります。

揺れの時間が長いと震度5以下であっても液状化現象が発生する可能性があるため注意が必要です。

液状化現象が起こった際の避難方法

液状化現象が起こった場合、路面のひび割れや隆起、噴水・噴砂などの発生により、避難が困難になることがあります。

液状化現象が起こった際、どのように行動すればいいでしょうか?

揺れている間は窓・マンホールなどから離れる

液状化現象は、地震発生直後から起こります。

そのため、強い揺れを感じた場合は、まず通常の地震に対する避難行動の他、窓やベランダ、階段などの段差やマンホールから離れた場所へ退避しましょう。

揺れがおさまったら被害状況を確認する

揺れがおさまったら、まず周囲の被害状況を確認しましょう。

まずは建物の損傷状況や道路の状態を確認します。

道路の状態が良好であれば、津波避難場所へ向かいましょう。

建物に大きな損傷がなくても避難が困難な状態であれば、鉄筋コンクリート造の3階以上の建物内に垂直避難する方が安全です。

建物が傾いたり損傷し、道路状況が悪い場合は早急に避難を開始します。

液状化現象に備える

今住んでいる場所が液状化現象のリスクが高かったとしても、すぐに何とかするのは難しいでしょう。

そのため、液状化現象が発生した場合に備えることが重要です。

ここでは、液状化現象への備えについて解説します。

液状化現象が起こるリスクの高い場所をピックアップしておく

液状化現象に対する備えとして、リスクが高い場所をピックアップしておきましょう。

避難場所へ向かうルートを確認している方も多いかと思いますが、そのルートが液状化によって使用できない可能性もあります。

国土交通省の「重ねるハザードマップ」から、液状化リスクのある地区を調べることができます。

避難ルートで一つは液状化リスクの低い道を考えておくようにしましょう。

【重ねるハザードマップの使い方】
1.重ねるハザードマップにアクセス
2.
災害リスク情報タブの「災害種別で選択」から「津波」を選ぶ
3.次に表示中の情報タブから「地形区分に基づく液状化の発生傾向図」を選ぶ
4.見たい地区にカーソルを合わせる

色分けは、図右側にある「凡例」をクリックして確認できます。

まとめ

今回は、液状化現象が起こった場合の避難方法と液状化現象が発生しやすい条件について解説しました。

液状化現象は、特定の条件が揃うことで起こります。

いつ大きな地震が来てもおかしくない今、自分は大丈夫と楽観視するのは危険です。

国や自治体のハザードマップでも、液状化のリスクが確認できますので、それらを活用し自分のいる地域の液状化リスクを正しく知っておきましょう。

自治体主導で地盤改良工事を行っているところもありますが、時間もお金もかかることですので、まずはできることから備えていきましょう。

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