消防・防災情報
ARTICLE
家庭用消火器の選び方|初めてでも失敗しないポイントとおすすめタイプを解説
はじめに
2025年11月に発生した大分市佐賀関の大規模火災は記憶に新しく、その後も各地で火災が相次ぎました。
火災はいつどこで起こるかわかりません。特に冬場は乾燥して火災が起こりやすいため、消火器は「備え」として必要不可欠です。
本記事では、家庭用消火器の選び方とポイント、おすすめなどを紹介していきます。
なぜ消火器が必要なのか
家庭にも消火器が必要とされる理由は大きく4つあります。
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
住宅火災の発生率の高さ
建物火災のうち、住宅火災は57.7%にも上ります。
特にコンロ周りが火元となることが多く、
・てんぷら油の過熱
・コンロの消し忘れ
・電子レンジの誤使用
などが主な原因として挙げられます。
こうした火災発生率の高さゆえに、家庭用消火器が重要となってくるのです。
初期消火の重要性
火災は発生から数十秒~数分で一気に拡大します。
炎が天井に到達する前であれば、消火器による初期消火が成功する可能性が高く、被害も最小限に抑えられるため、初期消火が重要となってきます。
消防隊到着までの数分が勝負
119番通報後、消防隊が到着し消火活動が開始されるまでの数分の間に、火災の規模は容易に拡大します。
消防隊が到着するまでのたった数分に、火災が拡大しないよう凌げるかが、被害の大きさを左右するのです。
自分の命を守るため、被害を抑えるためにも消火器は備えておきましょう。
家庭用消火器を選ぶときの5つのポイント
家庭用消火器を選ぶ際のポイントを5つ紹介します。
家庭用消火器の購入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
用途に合った種類を選ぶ
| 種類 | 対応火災 | メリット | デメリット |
| 粉末タイプ |
普通(A) 油(B) 電気(C) |
・すべての火災に対応 ・安価 ・消火能力が高い |
・使用後、粉が飛び散り後片付けが大変 |
| 中性強化液タイプ |
普通(A) 油(B) 電気(C) |
・油火災の適正が高い ・視界の確保がしやすい ・後片づけが楽 |
・放射距離が短め |
| スプレータイプ(エアゾール式) 投てきタイプ |
普通(A) 油(B) |
・最も安価 ・小型で軽量 ・後片づけが楽 |
・消化能力が低め ・ごく初期の火災のみ |
まずは用途に合った種類を選ぶことが大切です。
キッチン中心なら油火災の適正が高い中性強化液タイプがおすすめですし、家全体どこでも対応できる方が良いなら粉末タイプがおすすめです。
設置場所に合ったサイズと重量
| 種類 | 全高 | 質量 | おすすめ設置場所 |
| 3型 | 約37~45cm | 約2.2~2.4㎏ | 階段、寝室、キッチン |
| 4型 | 約40~48cm | 約2.5~3.0㎏ | キッチン、リビングなど |
| 5型 | 約45~50cm | 約2.7~3.2㎏ | 広めのLDK、ガレージ |
| 6型 | 約45~50cm | 約3.5~4.0㎏ | 倉庫など屋外向け |
消火器は、いざという時に使えるものでなくて意味がありません。
取り回しを考えると、3㎏までのものがおすすめです。
その他、設置する場所の広さを考慮して、消火器のサイズを選びましょう。
持ち運びしやすい3型のようなコンパクトタイプも人気ですが、消火能力とのバランスから4型の人気が高くなっています。
サイズに迷うなら、まずは4型を検討してみてください。
誰でも使いやすい操作性
ピンを抜くだけ、ボタンを押すだけなど直感的に使用できるものを選ぶのも大切です。
「火災発生時に、子どもや高齢者でも使えるか」という点も重視しましょう。
安全性と品質保証(認証マークの確認)
「住宅用消火器」と表示されているものや日本消防検定協会(NSマーク)などがある製品を選ぶことで、一定の品質と安全性が保証されます。
NSマークがないものや住宅用消火器の表示がないものは避けましょう※1。
※1スプレー式は「簡易消火具」であるため、消火器ではありません。
使用期限とメンテナンス性
| 点検項目 | 点検内容 |
| 安全栓 |
✓ 安全栓が外れていないか ✓ 変形や損傷がないか |
| レバー | ✓ 変形や損傷、腐食等がないか |
| 本体容器 | ✓ 消火器本体に凹みなどの変形や損傷、腐食等がないか |
| 使用期限 | ✓ 期限内であるか |
| 指示圧力計 | ✓ 圧力計の赤い指針が緑色の範囲内にあるか |
| 本体の底部 | ✓ 消火器の底部とその周辺に変形や損傷、腐食等がないか |
家庭用消火器の多くは、使用期限が5年に設定されています。
期限表示が確認しやすく、管理が容易なものを選ぶようにしましょう。
また、家庭用消火器も半年に1回は点検することを推奨されています。
チェック項目を確認し、異常があれば交換をしましょう。
家庭用におすすめの消火器タイプ
家庭で使いやすく安心できる消火器にはいくつかのタイプがあります。
ここでは、実用性が高く人気のある消火器4タイプを紹介します。
【おすすめ①】中性強化液タイプ
粉末タイプより使用後の掃除が簡単かつ扱いやすいため、家庭用として人気が高まっています。
初めて消火器を買う方におすすめです。
【おすすめ②】コンパクトスプレータイプ
初期消火に有効で、特にマンションでの一人暮らしの方におすすめなのがエアゾール式の消火スプレーです。
小型で手軽に使えるのが最大のメリットです。
【おすすめ③】デザイン性の高いインテリアタイプ
防災を意識しつつもあまり主張しないものがいい方には、デザイン性の高いインテリアタイプがおすすめです。
見える場所に置くことを前提にしたデザインなので、リビング等にも違和感なく設置でき、いざというときにもすぐに使えるのが魅力です。
キャラクターものもありますので、好みに合わせて選べますよ。
【おすすめ④】多目的タイプ(A・B・C火災対応)
火災の種類を問わず使えるため、1本で幅広く対応したい方に適しています。
中性強化液タイプが少々苦手な電気火災もしっかり対応できるため、電気製品が多い場所にはこちらをおすすめします。
また、戸建てやガレージがあるご家庭などにおすすめです。
まとめ
今回は、家庭用消火器の選び方について解説しました。
・万が一の備えが家族の命を守る
・初期消火がカギ
・初心者は使いやすさ重視で選ぶのがおすすめ
乾燥する時期は、いつ火災が起こってもおかしくありません。
備えなかったことを後悔する前に、本記事を参考に自宅に合う家庭用消火器を準備しておきましょう。
CONTACT
お問い合わせ
フォームでのお問い合わせはこちら
お電話受付時間:(平日)9:00 - 17:00