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梅雨前に確認したい電気火災対策|トラッキング現象の原因と予防ポイント

梅雨前に確認したい電気火災対策|トラッキング現象の原因と予防ポイント

はじめに

梅雨時期は湿度の上昇により、電気設備のトラブルや火災リスクが高まるとされています。
特に、コンセント周辺で発生する「トラッキング現象」は、住宅だけでなく事業所においても注意したいポイントです。
本記事では、電気火災の基本的な知識と、梅雨時期の火災リスクである「トラッキング現象」について詳しく解説していきます。

電気火災とは何か

電気火災は、以下のような原因で発生します。

・短絡(ショート)
・接触部の過熱
・過電流
・断線
・スパーク
・不適切な使用・処理
・漏電  など

電気火災は、出火原因のなかでも毎年一定割合を占めています。
日常的に使用される設備であることに加え、経年劣化や使用環境の影響を受けやすいことが要因です。
また、住宅火災においては、「不適切な使用」「作業不良」「維持管理不良」による出火が約8割を占めており、火災予防のためには、普段から適切に使用することや管理を徹底することが重要です。

梅雨時期に火災リスクが高まる理由

火災は乾燥した時期に多いという印象がありますが、梅雨時期は湿度の影響によって別の要因でリスクが高まります。
特に電気設備では、湿気による影響が無視できません。

湿気による絶縁性能の低下

湿度が高い環境では、空気中の水分が絶縁体に染み込み、絶縁性能が低下しやすくなります。
その結果、本来流れない経路に電気が流れる「漏洩電流」が発生する場合があります。
この状態が進行すると、短絡(ショート)に至る可能性があり、急激な発熱や発火を招くおそれがあります。

ホコリと水分の結合による導電性の増加

梅雨時期には、ホコリと湿気の組み合わせにも注意が必要です。
ホコリは、乾いているとほぼ電気を通しませんが、水分を含むことで導電性が生じます。
その結果、微弱な電流が流れ続け、発熱や炭化を引き起こす要因となります。

この現象が進行すると、コンセント周辺で発生するトラッキング現象に繋がります。

トラッキング現象の仕組みと特徴

トラッキング現象は、コンセント周辺で発生する代表的な電気火災の原因です。
ここでは、発生のメカニズムについて解説します。

トラッキング現象の発生メカニズム

プラグとコンセントの隙間に溜まったホコリが湿気を含むと、電気を通しやすい状態になります。
そのままにしておくと、湿気を含んだホコリに目に見えないレベルの電気の通り道(導電経路)が形成されます。
この通り道に微弱な電流が流れ続け、ホコリが炭化してできるのが、炭素の導電路(トラック)です。
炭化部分は電気を通しやすく、さらに電流が流れ発熱を促し、最終的に発火に至ります。

発生しやすい環境

製品評価技術基盤機構(NITE)によると、トラッキング現象が発生しやすい環境は以下のような特徴があるとされています。

・家具の裏や壁際
・長期間差し込んだままの電源プラグ
・湿気がこもりやすい場所(洗面所・厨房など)

普段目につかない場所や掃除がしにくい場所、湿度が高くなる場所や水場の近くは、トラッキング現象が発生しやすいため注意が必要です。

電気火災が発生しやすい環境と条件

電気火災は特定の条件下で発生しやすく、日常の使い方によってもリスクが左右されます。

主な発生条件には、以下のようなものがあります。
・長期間差し込んだままのコンセント
・ホコリが溜まりやすい場所
・湿気の多い環境(洗面所・厨房など)
・タコ足配線や延長コードの多用

こうした条件下では、トラッキング現象、短絡、過負荷、接触不良などを原因とした電気火災に繋がるリスクが高まります。

梅雨前に実施すべき具体的対策と管理上のポイント

電気火災は日常的な点検と環境管理によって予防が可能です。
特に、事業所では電気使用量が多く、設備も複雑になるため、組織としての対応が求められます。
ここでは、具体的対策について解説していきますので、梅雨入り前に確認しておきましょう。

日常点検で確認するポイント

日常点検では、以下のポイントを確認しましょう。
・コンセントやプラグ周辺の清掃
・プラグの差し込み状態の確認
・不要な電源プラグの抜去
・コードや配線の損傷確認

コードの上に物が置かれてないか、ねじれがないかなども併せてチェックしておくと安心です。

環境面での対策

電気設備や電気機器は、湿気の多い場所での使用は見直し、定期的な清掃を実施しましょう。
使用場所が変更できない場合は、湿気が溜まらないよう通気性を確保するなどの対策が必要です、
併せて、漏電対策も見直しておきましょう。

管理体制の整備

電気火災予防には、管理体制の整備が有効です。

・定期点検の実施と記録の保存
・清掃ルールや点検手順の明確化
・設備ごとの管理責任の明確化

こうした体制を整えることで、管理のばらつきを防ぐことに繋がります。

運用面での対策

管理体制を運用する場合、従業員への定期的な注意喚起を行うことをおすすめします。
ヒヤリ・ハット事例の共有をするのも、注意喚起として有効です。
また、異常を発見した場合の報告体制についても話し合っておきましょう。

まとめ

今回は、梅雨前に確認したい電気火災対策について解説しました。
梅雨時期は湿気の影響により、電気火災のリスクが高まる環境となります。
ホコリと湿気という身近な要因で発生するため、日々の点検と清掃が火災予防に繋がります。
梅雨入り前に基本的な確認を行い、火災リスクを減らしましょう。

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