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防災バッグ(非常持出袋)の作り方【カバンの内容物編】

防災バッグ(非常持出袋)の作り方【カバンの内容物編】

はじめに

防災バッグは家族ひとりひとりに準備しておくのがベストですが、実際に準備できている方はどれぐらいいるでしょうか?一般的に必要とされるものは市販のものでも十分かもしれませんが、本当に必要なものは人それぞれのはずですよね。
しかし、一から防災バッグを作ると何を入れればいいのか迷ってしまうものです。
今回は、防災バッグに入れる内容物についてご紹介していきたいと思います。

防災バッグ(非常持出袋)の内容物基本10点

防災バッグに入るものだけで何日も過ごすのは難しいですので、基本は一時的に避難するときにすぐに持ち出したいものを入れておく、と考えてください。
その上で、必要になるもの、持ち出しておいた方がいいもの10点をご紹介します。

①貴重品セット(印鑑、現金、通帳や免許証のコピー)
②水500ml(3本)
③保存食1日分(3食)
④アルミブランケット
⑤ラジオライト
⑥軍手
⑦手回し充電器
⑧笛、ホイッスル
⑨簡易トイレ(21回分)
⑩救急セット

①貴重品セット

災害時には、特別措置として本人確認が取れれば口座からお金の引き出しが可能です。顔写真入りの身分証明書か、顔写真のないものを2種類以上提示することで、1日10万円(ゆうちょ銀行は20万円)までの引き出しができるようになります。
印鑑はシャチハタ以外のものを、現金は1000円札と100円玉、10円玉で用意しておきます。金額は、1カ月の生活費を日数で割り、7日分を算出して目安にしてください。
通帳や免許証などの身分証明書はコピーを取っておきましょう。

②水

1日500ml×3日分となります。
1.5ℓのペットボトルは、直接口を付けて飲むと衛生上良くないため、500mlのペットボトルがおすすめです。

③保存食1日分

避難所などに行けば備蓄食料がもらえることが多く、水を補給できていれば食事をとれなくても3週間は生きられますので、水よりも優先順位は下になります。
また、嵩張るので食料は1日分を。心配ならチョコレートなどを少し追加で入れておくといいでしょう。

④アルミブランケット

真夏以外、夜は気温が下がります。避難所などでも毛布がありますが、それだけで寒さをしのぐのは難しいため、体温を保てるアルミブランケットを入れておきましょう。
代用できそうなのは、レジャーシートとレインコートですが、100円ショップなどでも購入できますし、嵩張らないのでアルミブランケットがおすすめです。

⑤ラジオライト

災害時にはネットが繋がりにくくなるため、情報が得られないこともあります。
情報収集のためにラジオを入れておきましょう。ライトが一体化しているものがおすすめです。

⑥軍手

防寒はもちろん、避難途中の障害物などに触れる際に怪我をしないよう軍手を入れておきましょう。
スペースに余裕があるなら2双入れておくのもいいでしょう。

⑦手回し充電器

ラジオライトやスマートフォンなどの充電に重宝します。
手回し充電器にラジオやライトが搭載されているものもありますので、5のラジオライトと合わせて持ってもいいでしょう。避難後も電化製品は使う場面が多いので、ぜひ入れておきたいグッズです。
ずっと回し続けるのも疲れますので、蓄電できるタイプがおすすめです。

⑧笛、ホイッスル

災害時、外はヘリコプターや救助活動の音で人の声は聞こえにくくなります。そのため、笛やホイッスルといったものは必ず入れておくようにしてください。カバンの外側につけるのもおすすめです。
ホイッスルや笛は小さな子どもでは上手く鳴らせないこともありますので、公園など迷惑にならない場所で練習しておくといいでしょう。

⑨簡易トイレ

断水や停電で困るのはトイレです。仮設トイレなどが設置されるのにも時間がかかりますし、設置された後も長蛇の列となることが多く、並ぶのが大変です。子どもや足の悪い高齢者はさらに大変な思いをするでしょう。
衛生上そのままにしておくこともできませんので、簡易トイレは準備しておきましょう.
一人1日7回と仮定して3日分、家族の人数分揃えておくと安心です。

⑩救急セット

応急処置ができるように救急セットを入れておきましょう。いつも飲んでいる市販薬も入れておけると安心です。処方薬を飲んでいる方は、お薬手帳のコピーを入れておきましょう。
薬の使用期限が切れないように、年1回はチェックするようにしてください。

基本以外に必要なもの

あると便利なもの、子どもに必要なもの

共通 ボディシート
水のいらないシャンプー
歯磨きシート
布テープ
ラップ
着替え
エアマット
女性 生理用品
0~1歳児 おむつ
おしりふき
離乳食
解熱剤
ミルク
子ども用の水
哺乳瓶
着替え
おしゃぶりなど
おもちゃ
母子手帳
2~3歳児 おむつ
おしりふき
解熱剤
子どもがすきなおやつ
着替え
おもちゃ
母子手帳
4~5歳児 おしりふき
解熱剤
子どもがすきなおやつ
着替え
おもちゃ
母子手帳

なるべく快適に過ごせるものがあると、ストレスの軽減になります。特に、災害時に歯痛があっても治療できませんので、歯磨きシートは虫歯予防のためにも入れておきたいですね。

ラップは食器類に被せて洗い物を減らすため、布テープは意外と汎用性が高いためあると便利です。エアマットは体育館など床が冷たい場所では重宝します。

女性は生理用品を入れておきましょう。

子どもの年齢で必要なものは変わります。哺乳瓶は洗えても消毒までできないこともありますので、使い捨てのものを準備しておくのがおすすめです。
また、2~5歳ぐらいになると、周りの環境の変化に敏感でストレスを強く感じます。
なるべくいつもと同じように過ごすことが望ましいので、その時によく遊ぶおもちゃを入れておけるのがベストです。

おむつが必要になるが微妙な年齢の時は、おむつ数枚と一緒におむつライナーを入れておくことをおすすめします。おむつの中におむつライナーを敷いておけば、おむつライナーを取り替えるだけでいいので枚数の節約になりますし、最悪ビニール袋で簡易おむつを作るときにも役立ちます。

管理するならローリングストックがおすすめ

防災バッグに入れる水や食料は、日ごろ使っている食品でも十分です。しかし、通常の水や保存食の賞味期限は大体3カ月~1年程度ですので、賞味期限が切れる前に入れ替える必要があります。

いつも使うレトルト食品や缶詰を入れておき、新しいものを買ったらバッグに入っていたものを出して新しいものを入れる「ローリングストック」が一番管理しやすいと思います。

そんなこまめに入れ替えるのは面倒・・・という方は、非常用保存食を利用するのがおすすめです。普通のレトルト食品や缶詰よりは高価になりますが、賞味期限が3~5年と長く、頻繁に見直す必要がありません。市販のレトルト食品や保存食と少し味や食感が違うものもあるので、味に敏感なお子さんがいる場合は一度家族で試食をしておくといいかと思います。
子どものおむつを入れている場合は、サイズアウトが早いのでこまめに確認をしておきたいところです。

まとめ

今回は、防災バッグの中身についてご紹介しました。
一人一人必要なものは違ってきますので、市販品を使うにせよ、中身は確認して「なくてはならないけれど、支援物資として届けられるのに時間がかかるもの」を入れておきましょう。
ここで示したものだけが防災バッグの中身ではありません。参考にしつつ、ぜひ自分にぴったりの防災バッグにカスタマイズしていってください。

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